性行為後72時間以内にドキシサイクリン(商品名:ビブラマイシン)という抗菌薬を200mg内服することにより、梅毒、淋菌、クラミジアを予防するというものです。男性においては性感染リスクをおおよそ70%程度防げるとされています。当院では『抗菌薬が効かない耐性菌が出現する可能性』を作らないためにも上記項目の陰性確認検査を行ったのちに服用を開始いただいております。
補足:2023年10月2日、アメリカのCDC(疾病対策予防センター)は、”Public Comment Period for Doxy PEP Guidelines”という文書を発表しました。
梅毒、淋病、クラミジア・トラコマチス(クラミジア)の増加を食い止めるには、効果的で受け入れられる介入が必要です。12ドキシサイクリンはクラミジアと梅毒に対して有効であり、淋病の治療には使用されず、優れた安全性プロファイルと低コストのジェネリック製剤を備えており、薬物相互作用が限られているため、性感染症予防の強力な候補となっています。IPERGAY(Intervention Préventive de l’Exposition aux Risques avec et pour les Gays)研究において、HIV に対する事象駆動型曝露前予防(PrEP)を受けている MSM を対象としたドキシサイクリン曝露後予防(doxy-PEP)は、STI 発生率の 47% 減少と関連していた感染。13梅毒とクラミジアの相対的な減少はほぼ 70% でしたが、淋病の減少はありませんでした。14 HIV 感染を抱えた 30 人の MSM を対象とした doxy-PEP の予備研究では、細菌性 STI の複合エンドポイントが 73% 減少することが示され、追加の調査が必要であることが示されました。15 DoxyPEP 研究は、細菌性 STI の予防のために HIV PrEP を服用している、または HIV 感染とともに生きている MSM およびトランスジェンダーの女性における doxy-PEP の有効性、安全性、受容性、抗菌薬耐性への影響を評価するために設計されました。『Doxy PEP』という新しい性病予防の方法についてDoxyPEP 研究は、細菌性 STI の予防のために HIV PrEP を服用している、または HIV 感染とともに生きている MSM(男性 およびトランスジェンダーの女性における doxy-PEP の有効性、安全性、受容性、抗菌薬耐性への影響を評価するために設計されました。(ニューイングランド医学ジャーナルより)