おしりにできるぶつぶつは、デリケートな部位の悩みのため、誰にも相談できずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ぶつぶつがおしりにできる原因は、日常的な皮膚のトラブルから注意が必要な性感染症までさまざまです。
この記事では、おしりにぶつぶつができる原因や、治療と費用の目安などを解説します。
おしりにできたぶつぶつの対処法を知り、肌悩みから解放されましょう。
おしりにぶつぶつができる原因は?
「おしりにできたぶつぶつは何?」「感染症か不安」と、お悩みの方も多いでしょう。
おしりにできたぶつぶつは、ニキビのような非感染症のものから、菌やウイルスによる感染が原因となっている場合などさまざまです。
万が一、おしりにぶつぶつができてしまった際に、原因を特定せずに自己判断で放置すると、症状の重症化やパートナーへの感染リスクに繋がる危険性があります。
ここでは、おしりのぶつぶつを引き起こす原因を解説するため、予防や治療に役立てましょう。
非感染性のもの
おしりのぶつぶつの中には感染を伴わず、生活習慣や外部刺激によって生じる皮膚疾患が多く含まれます。
- ニキビ
- 毛包炎
- あせも
- 接触皮膚炎
- アトピー
- 虫刺され
おしりの皮膚は衣類や座面による摩擦、汗や蒸れといった刺激を日常的に受けやすく、ニキビは皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりで起こります。
毛包炎は細菌によって毛根を包む毛包で、炎症が起きている状態です。
また、長時間の圧迫や刺激による接触皮膚炎、免疫細胞の反応によるアトピー性皮膚炎によっても、おしりにぶつぶつが出現することがあります。
非感染性のおしりのぶつぶつを改善・予防するためには、皮膚を清潔に保ち、摩擦や蒸れを避ける生活環境の見直しをおこないましょう。
感染性のもの
一般皮膚感染症によるおしりのぶつぶつは、皮膚に存在する常在菌の異常増殖によって引き起こされます。
細菌性毛包炎とマラセチア毛包炎は、どちらも毛穴の奥にある毛包に起こる炎症ですが、原因となる菌の種類と適切な治療法が異なります。
マラセチア毛包炎は、カビの一種であるマラセチア菌の増殖によるもので、ニキビと似た赤いぶつぶつが多発しますが、市販のニキビ薬は効きません。
かゆみを伴い、自然治癒しにくいという特徴があり、抗真菌薬による治療が必要です。
一方、細菌性毛包炎は黄色ブドウ球菌のような細菌が原因となっており、赤い小さな発疹が発生し、抗菌薬によって治療をおこないます。
一般皮膚感染症によるおしりのぶつぶつは、自己判断によって間違った市販薬を使用してしまうと、完治の遅れや症状悪化のリスクが高まるため、医療機関の受診を検討しましょう。
性感染症
おしりのぶつぶつは性感染症が原因となっている場合もあるため、注意が必要です。
現在は、性行為の多様化により、性感染症の病原体が肛門周辺やおしりの皮膚に接触し、感染が成立する場合があります。
性感染症は異なる特徴のぶつぶつやできものが現れますが、見た目だけで自己判断するのは困難であり、放置すると症状が悪化するリスクがあります。
性行為の後に普段現れないようなおしりのブツブツが発生した場合は、性感染症の可能性があるため医療機関を受診しましょう。
性病でおしりにぶつぶつが出やすいケース
「おしりのぶつぶつが性病だったらどうしよう」「おしりにブツブツが出る性病は何があるの?」と、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
おしりにぶつぶつができる性病は複数あり、それぞれ特徴は異なります。
ここでは、おしりのぶつぶつとして現れやすい代表的な性感染症について、特徴や潜伏期間を詳しく解説します。
自身のおしりのブツブツと症状を照らし合わせ、治療に役立てましょう。
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、低リスク型HPV(ヒトパピローマウイルス)への感染によって発症し、おしりや肛門周辺にイボ状のぶつぶつができる性病です。
感染者との性行為を介して高確率で感染するといわれており、平均2~3ヶ月の潜伏期間を経て発症します。
尖圭コンジローマによる初期のおしりのぶつぶつは、ピンクや茶色の小さなイボ状をしています。
しかし、放置するとイボ同士が一体化し、鶏のトサカやカリフラワーのような特徴的な見た目になり、悪性化するリスクもあるため注意が必要です。
おしりにできたぶつぶつがトサカやカリフラワーのような形状をしていた場合は、尖圭コンジローマの可能性が高いため医療機関を受診しましょう。
性器ヘルペス
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって、おしりや性器周辺に痛みを伴う水疱やただれなどのぶつぶつができる性病です。
主に、性行為によって感染し、極めて稀にトイレの座面やサウナなどの座面から感染する場合もありますが、日常的な接触ではほぼ感染しないと言われています。
- 直接の皮膚や粘膜接触(キス、性的接触)
- ウイルスが出ている部位(発疹・水ぶくれ)の液体に直接触れた場合
- 稀に、ウイルスがついたタオルや下着を介して感染することもあります
性器ヘルペスの潜伏期間は2~10日ほどで、初期には水疱やただれが発生します。
水疱が破れると潰瘍となり、激しい痛みを感じるようになり、初感染時には発熱やリンパ節の腫れを伴うケースも少なくありません。
おしりに性器ヘルペスのぶつぶつができた場合は、痛みで歩行や排尿に支障をきたす場合があるため、早急に医療機関を受診しましょう。
梅毒
梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌によって引き起こされ、感染から時間の経過とともに症状が全身に広がり、ステージが進行していきます。
感染初期には初期硬結と呼ばれる硬いしこりが発生しますが、痛みやかゆみは伴いません。
治療をおこなわずに放置すると一時的に症状が消えますが、完治したわけではなく細菌は全身に広がり続けます。
おしりにしこりのようなぶつぶつができた場合は、梅毒の可能性があるため、痛みの有無にかかわらず速やかに検査・治療を受けましょう。
カンジダ症
カンジダ症は、真菌であるカンジダ菌が免疫力低下や体調の変化を機に、異常増殖して発症する皮膚炎です。
元々体内に存在する常在菌であるカンジダ菌は、抗菌薬の使用や蒸れやすい下着の着用、体調不良などによって増殖します。
高温多湿の環境での蒸れが原因となる場合、濡れたタオルを長時間放置することによってカンジダ菌が増殖したり、感染者が使用したタオルや下着を共有することで、まれにパートナーに感染することもあります。
しかし、乾燥・洗濯・日光に当てることにより、ほとんどのカンジダ菌は死滅します。
おしりにカンジダ症が発症すると、強いかゆみやヒリヒリ感を伴うぶつぶつができます。
常在菌による日和見感染であるため、厳密には性病ではありませんが、感染中に性行為をおこなうことでパートナーへ感染させる可能性もあるため注意が必要です。
おしりに赤いポツポツとした発疹と強いかゆみを感じた場合は、カンジダ症を疑い、抗真菌薬による適切な治療を受けましょう。
おしりにぶつぶつができた場合の受診すべき診療科
おしりにぶつぶつができた際の受診先は、原因が性病によるものか、非感染性の皮膚疾患によるものかによって異なります。
直近で性行為などの性接触をしていない場合は、非感染性の可能性が高いため、まずは皮膚科を受診してみましょう。
一方、性行為後におしりにぶつぶつができたり、感染が疑われる性接触があったりした場合は、性病科・性感染症外来がおすすめです。
性感染症専門クリニックであれば、一般の皮膚科では対応できない性病の検査や治療も可能なため「性病かも?」と感じたら、専門クリニックを受診し、早期発見・早期治療に努めましょう。
検査の流れ
「おしりのぶつぶつはどのように検査するの?」と、検査方法に不安を感じる方も少なくありません。
皮膚科や性病専門クリニックどちらを受診した場合も、まず医師による視診と問診から始まります。
その後、ぶつぶつの種類や症状に応じて、病変部の一部を採取する検査や血液検査が実施されます。
おしりのぶつぶつの原因を正確に診断するためには、直近の性接触の有無など、正直に状況を伝えることが重要です。
検査前の注意点
おしりのぶつぶつの検査前は病変を触ったり、潰したりせず、そのままの状態で受診することが重要です。
ぶつぶつを潰してしまうと形状が変わり、医師が病変の特徴を正確に把握するための視診が困難になる場合があります。
また、自己判断で市販薬を塗布することも、検査結果に影響を及ぼす可能性があるため避けなくてはなりません。
おしりのぶつぶつを発見した際は、触らずにそのままの状態で医療機関へ行き、症状の経過、性接触の有無など正確な情報を医師に伝えましょう。
おしりのぶつぶつ治療と費用の目安
おしりのぶつぶつの治療方法は、原因がウイルス性・細菌性・真菌性のいずれであるかによって大きく異なります。
ここでは、原因に応じた治療方法と、保険診療を基本とした費用の一般的な目安について解説します。
ウイルス性の場合の治療方法と費用の目安
おしりのぶつぶつがウイルス性であった場合、抗ウイルス薬の服用や病変の除去などの治療をおこないます。
ウイルスによるおしりのぶつぶつは、性器ヘルペスやコンジローマなどが疑われます。
性器ヘルペスは、抗ウイルス薬の内服薬や外用薬を使用した治療が一般的で、費用は3,000円ほどです。
一方、尖圭コンジローマはイボの大きさや発症している範囲によって、外用薬または切除など治療方法が異なります。
外用薬で治療をおこなう場合は5,000円程度で、最大16週間ほど続ける必要があります。
電気メスによる切除やレーザー焼灼での治療は、10,000円~20,000円程度の費用がかかります。
細菌性の場合の治療方法と費用の目安
おしりのぶつぶつが細菌性であった場合は、原因菌を死滅させる抗生物質によって治療がおこなわれます。
梅毒によってぶつぶつができている場合は、ペニシリン系の抗生物質の内服や注射による薬物療法が基本となります。
国内では経口合成ペニシリン剤の内服が一般的で、費用は1,000円〜3,000円程度かかります。
飲み忘れのリスクがないベンジルペニシリンの筋肉注射は、1回あたり3,000円〜4,000円程度です。
おしりのぶつぶつが梅毒によるものであった場合、病期が進行する前に治療を開始することが重要となります。
性行為後におしり周辺にぶつぶつやしこりが現れた場合は、梅毒の感染を疑い、早期の検査・治療をおこないましょう。
真菌性の場合の治療方法と費用の目安
カンジダ症などの真菌性によるおしりのぶつぶつは、原因菌であるカンジダ菌の増殖を抑える抗真菌薬を用いて治療します。
常在菌であるカンジダ菌が過剰に増殖している状態のため、抗真菌薬によって皮膚の環境を整えます。
抗真菌薬は内服薬や外用薬がありますが、数百円~2,000円程度の費用で済むことが一般的です。
おしりのぶつぶつがカンジダ症であった場合は、自己判断せず、医師の指示に従って処方された抗真菌薬を確実に使用し、再発を防ぎましょう。
再発を予防するための生活上の注意点
おしりのぶつぶつの原因はさまざまですが、再発を防ぐためには日常生活での予防策が不可欠です。
特に、おしりは汗や摩擦による蒸れ、長時間の圧迫など、皮膚トラブルを引き起こしやすい環境にあります。
ここでは、日々の生活の中で実践できる具体的な注意点と、性病感染を防ぐための予防策について解説いたします。
汗によるムレや摩擦に気をつける
おしりのぶつぶつの再発を予防するためには、汗によるムレや衣類との摩擦を極力避ける生活習慣が重要といえます。
下着によるムレは雑菌やカビの繁殖を促し、ぶつぶつの原因となる毛包炎やカンジダ症などの発症リスクを高めるため、通気性と吸湿性に優れたコットン製の下着がおすすめです。
汗をかいた場合はすぐに拭き取るか、シャワーで流すなどして清潔を保ち、おしりの皮膚を常に乾燥した状態に保ちましょう。
長時間座らないようにする
長時間のデスクワークや運転など、同じ姿勢で座り続けることは、おしりのぶつぶつの発生リスクを高めるため避けましょう。
デスクワークが中心の方は、座りすぎを避け、こまめに立ち上がったり、姿勢を変えたりして、おしりにかかる負担を軽減させます。
おしりのぶつぶつの再発予防には、座りっぱなしを避け、適度な休憩と運動を取り入れることで、血行を促進し、皮膚環境に配慮しましょう。
ジムやサウナでは座面対策をする
ジムやサウナなどの共用の設備を利用する際は、おしりのぶつぶつの原因となる病原菌への感染リスクに注意が必要です。
不特定多数の人が利用する場所では、カンジダ菌や細菌など、ぶつぶつの原因となる病原菌が付着している可能性があります。
サウナや入浴施設などの椅子を使用する際は、座面に直接肌が触れないよう、清潔なタオルや専用のマットを使用しましょう。
性行為の際に予防する
おしりにできるぶつぶつには、性感染症が原因の場合もあるため、性病予防が重要です。
性行為の際は膣交渉やオーラルセックスなど、性行為の種類に関わらず、コンドームを正しく使用しましょう。
コンドームの使用は病原体が粘膜や皮膚に直接接触することを防ぎ、感染リスクを大幅に低減させます。
また、パートナーの性器やおしり周辺にぶつぶつなどの病変がある場合は、感染予防のため性行為を避けなければなりません。
おしりのぶつぶつを予防するためには、コンドームの使用を習慣化し、異常がみられる場合は性行為を避け、感染予防に努めましょう。
まとめ
おしりのぶつぶつは、日常のムレや摩擦による皮膚炎から、尖圭コンジローマや性器ヘルペス・梅毒といった性病のサインの可能性もあります。
一般的に、おしりは皮膚トラブルが起こりやすい環境にあり、かつ性行為による感染リスクも伴う部分です。
治療方法はぶつぶつの原因や症状によって異なりますが、内服薬や外用薬または切除が必要になる場合もあります。
おしりのぶつぶつに気づいた際は、自己判断せずに速やかに専門医を受診し、適切な治療を受けましょう。
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