性病検査の方法一覧|血液・尿・うがい液検査の種類と精度を解説

性病検査は、調べる項目に応じて「尿」「血液(採血)」「うがい液」「綿棒でぬぐった検体」のいずれかを採取し、病原体の遺伝子や、感染によって体がつくる抗体を調べる方法で行います。のどのクラミジア・淋菌などは専用の液でうがいをして採取するため、綿棒でのどの奥をぬぐう必要はありません(のどのHPV検査をご希望の場合のみ綿棒での採取になります)。

川崎検査クリニック上野院では、提携する登録衛生検査所(帝国衛生検査所)と連携し、国家資格「臨床検査技師」の免許を持つスタッフが検査を行っています。性感染症は病原体(細菌・ウイルス・原虫)や採取する検体(尿・血液・うがい液・皮膚擦過など)によって適した検査方法が異なるため、当院では項目ごとに検査法を使い分けています。13:00までの検体採取で、当日19時ごろに結果をお知らせできる項目があります(詳細は結果通知目安日数をご確認ください)。

当院の性病検査 方法一覧(検査項目別)

検査項目ごとの採取する検体と、用いる検査方法は以下の通りです。

検査項目 検体 検査方法 方法の概要
クラミジア/淋菌 尿・咽頭(うがい液) TMA法(核酸増幅検査) 逆転写酵素とRNAポリメラーゼ(RNA合成酵素)を用いてRNAを増幅させ検出する方法。
マイコプラズマ/ウレアプラズマ、B型肝炎・C型肝炎(精密検査) 尿・咽頭(うがい液)/血液 PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応) 病原体の遺伝情報であるDNAを複製し、温度変化により増幅させて検出する方法。
梅毒 TP抗体定性/HIV 抗原抗体 血液 CLIA検査(化学発光免疫測定法) 標識物質に発光性化学物質を利用した免疫学的検査法。
梅毒 RPR定量/梅毒 TP抗体定量 血液 LA(ラテックス凝集比濁法) 抗原(抗体)を結合させたラテックス粒子で免疫反応を起こし、凝集による光の透過率・散乱強度を測定する方法。
B型肝炎抗原/C型肝炎抗体 血液 CLEIA検査(化学発光・酵素免疫測定法) 標識物質に酵素を使用し、酵素の活性化測定に化学発光法を利用した免疫学的検査法。
単純ヘルペス(プライムチェック)/コロナ・インフルエンザ抗原 皮膚擦過/鼻咽頭ぬぐい液 イムノクロマト法 抗原抗体反応を利用して、測定対象物(疾病)の有無を判別する検査方法。
HPVハイリスク/HPVローリスク 皮膚擦過 ハイブリッドキャプチャー法 HPVのDNAに特異的なRNAプローブを反応させてDNA-RNAハイブリッドを作り、これを抗体で捕捉して化学発光のシグナルで検出する方法。
トリコモナス/カンジダ 尿・皮膚擦過 塗抹鏡検法 塗抹標本の顕微鏡検査により、採取部位の細菌(原虫・真菌)の有無・菌量・菌種を迅速に特定する検査。

※検査項目・料金の詳細は検査メニュー・料金を、症状からの絞り込みは症状別性病一覧をご覧ください。

検体ごとの採取のしかた

当院で採取する検体は、大きく分けて次の4種類です。どの検体を採るかは検査項目で決まり、1回の受診で複数の検体をまとめて採取できます。男性の方の検査の受け方や検査項目の選び方・費用の目安は男性の性病検査|検査項目・やり方・結果が出るまで・費用の目安でまとめています。

尿(性器のクラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマなど)

専用の容器に尿を採取します。性器のクラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマ、トリコモナス・カンジダなどの検査に用います。

のど:うがい液(咽頭のクラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマ)

専用の液体で約30秒うがいをして、そのうがい液を回収します。痛みはなく、綿棒でのどの奥をぬぐう必要はありません(のどのHPV検査をご希望の場合のみ綿棒での採取になります)。

血液:採血(梅毒・HIV・B型肝炎・C型肝炎)

腕から採血を行います。梅毒(TP抗体・RPR定量)、HIV、B型肝炎・C型肝炎は血液で調べます。

綿棒:皮膚擦過・ぬぐい液(HPV・ヘルペス・肛門など)

イボやできもの、水ぶくれ・ただれなど症状のある部位を綿棒でこすって採取します(皮膚擦過)。HPV検査は、男性は性器・肛門(ご希望によりのど)、女性は子宮頸部・膣・肛門(ご希望によりのど)から採取します。肛門の検査は肛門ぬぐい液で行います(詳しくは肛門の性病検査)。

検査を受けられる時期

検査で検出できるようになるまでの期間は項目ごとに異なります。当院の基準では、感染の可能性がある機会から次の期間が経過していれば検査を受けていただけます。

検査項目検査を受けられる時期検体
クラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマ24時間以上尿(のどはうがい液)
トリコモナス24時間以上尿
カンジダ24時間以上尿・皮膚擦過
ヘルペス24時間以上視診・皮膚擦過
HIV4週間血液
梅毒1か月後血液
B型肝炎・C型肝炎感染機会より2ヶ月血液
HPV(尖圭コンジローマ)イボ・できものなどの症状が出た時点皮膚擦過(綿棒)・膣ぬぐい液・肛門ぬぐい液

HPVは時間ではなく症状が目安です。症状がない場合で検査をご希望の場合は、当院にご受診ください。

結果が出るまでの目安

結果が出るまでの時間は、検査法と項目によって次の3段階に分かれます。

  • 約10分: 簡易ヘルペス検査(皮膚擦過・抗原検査)
  • 当日19時頃(13:00までの検体採取): 淋菌・クラミジア・マイコプラズマ・ウレアプラズマ/梅毒TP抗体/HIVスクリーニング
  • 2日以降: 一般細菌・カンジダ・トリコモナス・細菌定性検査(尿)が最短2〜5日、HPV型別検査が最短4〜17日

即日検査をご希望の場合、13:00までの検体採取で最短当日19時頃に結果をお知らせします(14:30以降の採取は翌日19時まで)。

項目ごとの日数は結果通知目安日数で確認できます。

なぜ検査項目ごとに方法を使い分けるのか

性感染症の検査は「1つの方法で何でもわかる」わけではありません。病原体の種類(細菌・ウイルス・原虫)や調べたい対象(病原体そのものの遺伝子か、感染に対して体がつくる抗体か)によって、適した検査法が変わります。

  • 核酸増幅検査(TMA法・PCR法): 病原体の遺伝子(RNA/DNA)を直接増幅して検出するため感度が高く、クラミジア・淋菌などの早期検出に用います。
  • 抗原・抗体検査(CLIA・CLEIA・LA・イムノクロマト法): 病原体が持つ抗原、または感染により体内で作られる抗体を測定します。梅毒・HIV・肝炎などで用います。
  • 鏡検(塗抹鏡検法): 採取した検体を顕微鏡で直接観察し、原虫や真菌の有無を確認します。

採取から検査で検出できるようになるまでの期間(ウィンドウピリオド)は病原体ごとに異なります(上の「検査を受けられる時期」をご覧ください)。感染の可能性がある機会からの経過期間に不安がある場合は、来院時に医師へご相談ください。

登録衛生検査所と臨床検査技師による検査体制

川崎検査クリニック上野院と連携する登録衛生検査所での検査風景
臨床検査技師による検査風景
帝国衛生検査所 登録衛生検査所の認定証
連携する登録衛生検査所の認定

登録衛生検査所は、検査の精度管理について法令上の基準を満たした施設です。当院はこの検査体制と、国家資格を持つ臨床検査技師の常駐により、迅速さと精度を両立した検査をご提供しています。

ご自身に必要な検査項目がわからない場合も、WEB問診から来院予約のうえご相談ください。

川崎検査クリニック上野院 WEB問診バナー

よくある質問

性病検査はどうやって行うのですか?

当院では、調べる項目に応じて尿・血液・うがい液・綿棒でぬぐった検体のいずれかを採取します。性器のクラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマは尿、のどのこれらの項目は専用の液で約30秒うがいをしたうがい液、梅毒・HIV・肝炎は採血で調べます。採取した検体は、核酸増幅検査(TMA法・PCR法)や抗原・抗体検査で分析します。

性病かどうか分かる検査は?

心当たりのある行為や症状によって、必要な検査項目が異なります。尿やうがい液で調べるクラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマ、血液で調べる梅毒・HIV・肝炎、症状のある部位を綿棒で採取するHPV・ヘルペスなどがあります。どの項目を受けるべきか迷う場合は、来院時に医師へご相談ください。

性病はエッチしてから何日後に感染しますか?

感染は性行為の際に起こりえますが、検査で検出できるようになるまでの時期は項目ごとに異なります。当院の基準では、クラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマは感染機会から24時間以上、HIVは4週間、梅毒は1か月後、B型肝炎・C型肝炎は感染機会より2ヶ月が経過していれば検査を受けていただけます。症状が出るまでの期間(潜伏期間)はこれとは別で、病気によって異なります。

生挿入で感染する確率は?

1回の性行為で感染する確率は、病原体の種類や相手の感染状況などによって変わるため、一律の数値でお示しすることはできません。コンドームを使わない性行為は、クラミジア・淋菌・梅毒などの性感染症の感染経路になります。心当たりがある場合は、検査を受けられる時期を目安に検査をご検討ください。

監修: 川崎検査クリニック川崎院 院長 大宅裕之(医師)

参考文献

最終更新日: 2026年10月26日