パートナーと子どもについて考えるようになったものの、「妊娠に向けて何かやるべきことはある?」と気になっている男性もいるのではないでしょうか。妊娠を望む場合、女性だけでなく男性にも日々の生活のなかで意識したいことがあります。
この記事では、妊活中の男性がまず取り組みたいことや避けたい生活習慣など、妊娠に向けて意識したいポイントをわかりやすく解説します。何から始めればよいか迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
妊娠に向けて男性にもできることはある?
妊活というと排卵日を確認したり、葉酸を摂ったりと、女性側の準備をイメージする方も多いかもしれません。しかし、妊娠には卵子だけでなく精子の状態も関わるため、男性も日頃から体調を整えておくことが大切です。
生活習慣を整えることも妊活のひとつ

健康診断で異常がなく、普段の生活に支障がない場合でも、妊娠に向けて意識したいことがあります。なかでも、食事や睡眠、運動などの日々の生活習慣は、まず目を向けたい部分です。
生活習慣が精子の状態に与える影響についてはさまざまな研究が行われており、超加工食品(インスタント食品やスナック菓子、清涼飲料水など)を多く摂る食生活や睡眠時間が短い生活を送る男性は、精子の質が低下する傾向にあることが報告されています(※1・2)。
また、男性不妊患者を対象とした研究では、適度な運動を取り入れることで精液所見に良好な変化がみられたという報告もあります(※3)。
精子の状態には年齢や体質などさまざまな要因が関わりますが、食事や睡眠、運動などの生活習慣は、自分で見直しやすい部分です。まずは毎日の過ごし方に目を向け、無理なく続けられることから取り入れていきましょう。
妊活は夫婦で協力して進めることが大切
妊活はどちらか一方だけが頑張るものではありません。妊娠を希望する時期や妊活の進め方について、お互いの考えを共有しながら取り組むことが大切です。
例えば、食事や睡眠などの生活習慣は、一人だけが意識するより夫婦で一緒に見直す方が続けやすくなりますよ。また、男性も排卵の仕組みや妊娠しやすい時期について知っておくと、夫婦で協力しながら妊活を進めやすくなります。
まずは「いつ頃までに子どもを希望しているか」「どのように妊活を進めていきたいか」など、お互いの考えを共有することから始めてみましょう。
「夫がいまいち協力的じゃない…」と悩んでいる女性には、こちらの記事が参考になるかもしれません。

妊活を始めたら男性がやるべきこと6選

ここからは、妊活を始めた男性が意識したい6つのポイントを具体的に紹介します。まずは毎日の食事や運動、睡眠など、身近な生活習慣から見直していきましょう。
1.栄養バランスのよい食事を心がける
妊活中は特定の食品に偏らず、さまざまな食品からバランスよく栄養を摂ることを意識しましょう。
なかでも、亜鉛や葉酸、ビタミンC・E、ビタミンD、セレンは、精子の形成や体内の抗酸化(サビを防ぐ)作用などに関わる栄養素として知られています。
| 栄養素 | 特徴や働き | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| 亜鉛 | たんぱく質の合成や細胞分裂などに関わり、男性ホルモン(テストステロン)の合成や精子形成を助ける | 生牡蠣、豚レバー、牛もも肉、いりごま、卵黄 |
| 葉酸 | 細胞分裂やDNAの合成に関わり、精子の形成を支える | 枝豆、大豆、ブロッコリー、ほうれん草、焼きのり |
| ビタミンC・E | 抗酸化作用を持ち、酸化ストレスから精子を守る | 赤ピーマン、ブロッコリー、アセロラ、モロヘイヤ、カボチャ、ナッツ類 |
| ビタミンD | 精子の質や生殖機能に関わり、不足男性は精子運動率などが低かったという研究報告も(※) | いわし、鮭、乾燥きくらげ、干ししいたけ |
| セレン | 抗酸化酵素の構成成分として働き、活性酸素によるダメージから精子を守る | かつお、まぐろ、豚レバー、卵黄 |
精子にいい食べ物をもっと知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。


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2.適度な運動を習慣にする

運動不足が気になる方は、無理のない範囲で体を動かす習慣を取り入れてみましょう。
運動習慣のない男性不妊患者を対象とした研究では、24週間の筋力トレーニングを行ったグループで、精子の数や運動率、精子DNAの状態、酸化ストレスなどに良好な変化がみられたことが報告されています(※1)。
また、健康な男性を対象とした研究では、週に数回、中程度の強さの有酸素運動を継続したグループは、精液所見や酸化ストレスなどの指標に改善がみられました(※2)。
3.適正体重を維持する

妊活中は、体重管理にも目を向けることが大切です。
男性の肥満と妊娠への影響を調べた研究では、肥満の男性に不妊との関連がみられ、生殖補助医療(不妊治療)における生児出生率も低かったことが示されています(※1)。
反対に、やせ過ぎの男性は、精子濃度や総精子数、総運動精子数が低かったとする研究報告もあります(※2)。
4.質のよい睡眠を確保する
忙しい毎日が続いていると、睡眠時間が短くなったり、眠りが浅くなったりすることもありますよね。妊活中は睡眠の時間や質を確保することも意識したいところ。
睡眠の質と精液所見との関係を調べた研究では、睡眠の質が低い男性は、精子の総運動率や前進運動率、濃度、総精子数などが低い結果となりました(※1)。
また、睡眠時間については、短すぎる場合だけでなく長すぎる場合にも、精液量や精子運動率が低くなる傾向が示されています(※2)。
5.風疹への備えを確認する

妊活を始めたら、男性も風疹への備えを確認しておきましょう。
風疹はウイルスによって引き起こされる感染症です。妊娠初期の女性が感染すると、胎児にも感染し、難聴や白内障、先天性心疾患などを伴う「先天性風疹症候群」を引き起こす可能性があります。
妊娠中は風疹ワクチンを接種できないため、厚生労働省は妊婦本人だけでなく、パートナーや同居家族など周囲の人も風疹に感染しないよう予防することを呼びかけています(※)。
6.服用中の薬について医師に相談する

妊活を始める際、継続して服用している薬がある方は、妊娠を希望していることを医師や薬剤師に伝えておきましょう。
薬の種類によっては、精子の形成や性機能などに影響する可能性があります。例えば、薄毛治療に使われるフィナステリドでは、一部の男性で精子数の減少がみられたという報告があります(※)。
ただし、薬を服用しているからといって、必ず妊活に影響するわけではありません。また、影響が心配だからと自己判断で処方薬の量を減らしたり、中止したりするのも避けましょう。
妊活中の男性が避けたい生活習慣

妊活中は、精子の状態に影響する可能性のある行動を控えることも重要です。ここでは、妊活中の男性ができるだけ避けたい4つの習慣を紹介します。
喫煙
妊活中は、できるだけ禁煙を心がけましょう。
喫煙と精子の状態との関係を調べた研究では、喫煙者は非喫煙者に比べて、精子の数や運動率などが低い傾向にあることが報告されています。とくに、喫煙量が多い男性ほど精液の状態への影響が大きい傾向も示されています(※1)。
「加熱式たばこや電子たばこなら大丈夫なのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、紙巻きたばこ以外であれば妊活への影響を心配しなくてよいとは言い切れません。
電子たばこを毎日使用する男性は、非使用者と比べて総精子数が少なかったとする研究結果もあります(※2)。
過度な飲酒
飲酒による影響は飲む量によって異なりますが、飲酒量が多い場合には、精液量や正常な形をした精子の割合などに好ましくない影響がみられる可能性があります。(※)。
下半身を温める・圧迫する

精子をつくる精巣は、熱の影響を受けやすい器官です。そのため、妊活中は陰嚢を長時間高温にさらす習慣にも注意しましょう。
実際に、健康な男性を対象にサウナによる熱の影響を調べた研究では、一定期間サウナを利用した後に、精子の数や運動率が低下したことが報告されています(※)。
また、長時間座り続けることや、下半身を強く締めつける衣類を長時間着用することも、精巣周辺に熱がこもりやすくなる要因のひとつです。
長期間の禁欲
「精子をためておいた方が妊娠しやすいのでは?」と考えて、性交渉の回数を減らす必要はありません。長い禁欲期間は、精子の運動率の低下や精子DNAの損傷増加につながる可能性があります。
妊娠しやすい時期は特定の日のために長期間禁欲するよりも、1~2日おきに性交渉を持つ方が妊娠につながりやすいとされています。排卵のタイミングを意識しつつ、夫婦で無理なく妊活を進めていきましょう。
妊娠しやすいタイミングはいつ?
妊娠しやすい期間は、一般に排卵日の5日前から排卵日までの約6日間とされています。なかでも、排卵日の1~2日前は妊娠の可能性が高い時期です。
妊娠を目指すなら、この期間を目安にしながら、排卵のタイミングについて夫婦で共有しておくとよいでしょう。
妊活がうまくいかないときは男性も検査を検討しよう
不妊の原因は女性側だけにあるものではなく、男性側にも同程度の割合であるとされています。なかなか妊娠に至らない場合は、女性だけでなく男性も検査を受けて、自分の体の状態を確認してみることが大切です。
妊活中の男性が受けられる検査

男性の妊活に関する検査には、精子の状態を調べる精液検査をはじめ、必要に応じて行われる性感染症検査などがあります。
精液検査
精液検査は、男性不妊の原因を調べる際に基本となる検査です。採取した精液を調べ、主に以下の項目を確認します。
- 精液量
- 精子濃度
- 精子運動率
- 精子正常形態率
精子の数や動き、形などを確認することで、男性側に妊娠しにくさにつながる要因がないかを調べます。検査結果をもとに、パートナーの年齢や妊活期間なども含め、今後の方針を検討します。
泌尿器科や不妊治療を行う産婦人科・専門クリニックなどで受けることができますよ。
性感染症の検査
性感染症のなかには、感染しても自覚症状がほとんどないものもあります。
例えば性器クラミジアは、男性では尿道炎や精巣上体炎を引き起こすことがあります。生殖機能に影響を与える可能性もあるため、感染の心当たりがある場合やパートナーの感染が分かった場合などは、検査を検討しましょう。
感染が確認された場合は、パートナーも検査を受け、必要に応じて一緒に治療することが大切です。治療中の性交渉などについても、医師の指示に従いましょう。
病院を受診する目安

妊娠を希望して避妊せずに性交渉を続けても、1年間妊娠に至らない状態を「不妊症」といいます。そのため、夫婦のどちらにも気になる症状や既往歴がない場合は、妊活を始めて1年程度が、医療機関への相談を検討するひとつの目安です。
ただし、パートナーの年齢などによっては、受診のタイミングを早めた方がよい場合もあります。
男性も年齢とともに生殖機能が変化しますが、受診時期を考える際は、パートナーの年齢が重要な目安になります。
女性は年齢によって妊娠しやすさが変化するため、パートナーが35歳以上の場合は6か月程度、40歳を超える場合は期間を待たず、早めに検査や相談を始めることが勧められています(※)。
なお、不妊の検査を始める際は女性だけでなく、男性も同じ時期に検査を受けることが推奨されています。夫婦で同時に調べることで、それぞれの状態を踏まえて今後の妊活や治療について検討しやすくなるためです。
また、男性に精巣の病気や手術歴があるなど、妊娠に関わる病気や既往歴がある場合は、期間を待たずに早めに医療機関へ相談しましょう。
男性妊活でよくある疑問に回答

ここまで、男性が妊娠に向けて意識したいことや、検査について紹介してきました。最後に、男性妊活を進めるなかで気になりやすい疑問についてお答えします。
子どもができやすい男性・できにくい男性に特徴はある?
見た目や普段の体調だけで、子どもができやすい・できにくいと一概に判断することはできません。男性の妊娠に関わる力には、精子の状態をはじめ、年齢、体重、生活習慣など、さまざまな要因が関係するためです。
ただし、一般的には適正体重を保ち、喫煙や過度な飲酒を避けるなど健康的な生活を送ることが、男性の生殖機能を保つうえで望ましいとされています。
妊娠しやすさには、これまでの病気や体の状態が関係することもあります。停留精巣(陰嚢の中に精巣が入っていない状態)や精巣の病気・けが、泌尿生殖器の手術歴、勃起や射精に関する悩みなどがある場合は、妊娠に影響することも考えられます。
男性の年齢と精子の状態には関係がある?
年齢とともに男性の生殖機能は変化すると考えられています。これまでの研究では、加齢とともに精液量や精子の運動率、正常な形をした精子の割合などが低下することが示されています(※)。
年齢が高くなるにつれて、妊娠までに時間がかかることや、子どもの健康リスクに関わる可能性があります。
年齢だけで妊娠のしやすさを判断することはできませんが、男性にとっても年齢は妊活を考えるうえで意識したい要素のひとつです。
健康診断で異常がなければ妊活の検査は必要ない?
健康診断で異常がなくても、妊娠に関わる機能に問題がないとは限りません。一般的な健康診断では、血圧や血糖値、肝機能など全身の健康状態は確認できますが、精子の状態までは分かりません。
とはいえ、妊活を始めたばかりなら、必ずしも検査が必要なわけではありません。なかなか妊娠に至らない場合や、精巣の病気・手術歴、妊活に関する悩みなどがある場合は、医療機関への相談を検討してくださいね。
男性妊活の検査は病院以外でも受けられる?
精子の状態を確認する方法には、医療機関で行う精液検査のほか、検査キットなどを用いて自宅でチェックできるサービスもあります。
ただし、自宅で行う検査は、調べられる項目や精度がサービスによって異なります。また、その結果だけで妊娠のしやすさや男性不妊の有無を判断できるわけではありません。
気になる結果が出た場合や、妊活を続けても妊娠に至らない場合は、自宅検査だけで判断せず、医療機関で詳しい検査を受けましょう。
妊活は日々の生活習慣を見直すことから始めよう

妊娠に向けて、まず毎日の生活習慣を整えることから始めてみましょう。栄養バランスのよい食事や適度な運動、十分な睡眠を意識するなど、できることから少しずつ取り入れていくことが大切です。
食事だけでは栄養バランスが心配という方は、サプリメントを活用するのもひとつの方法。なかでも亜鉛やセレン、ビタミンCなど、妊活中の男性が意識したい栄養素をまとめて補える「mitas for men」がおすすめです。
毎日の食事を基本にしながら、妊活中の栄養管理をサポートしたい方はぜひ取り入れてみてくださいね。
喫煙や過度な飲酒を控える、風疹への備えを確認するなど、妊娠に向けてできる準備はいくつもあります。夫婦で考えを共有しながら、無理のない範囲で妊活を進めていきましょう。


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