川崎検査クリニック上野院で実施した性感染症検査の結果を、匿名の統計データとして公開します。個人が特定できない形で機械的に集計した、当院を受診された方の集計値です。一般の人口における感染率ではありませんが、「検査を受けた人のうち、どれくらいの割合で陽性が見つかるのか」を知る参考になります。
集計期間は2024年7月13日〜2026年8月31日、対象は当院(上野院)で受け付けた検体です。のど(咽頭)・性器(尿)・血液の検体別に掲載します。
陽性率データ(上野院・2024年7月13日〜2026年8月31日)
のど(咽頭)の陽性率
| 検査項目 | 検査数 | 陽性数 | 陽性率 |
|---|---|---|---|
| 咽頭クラミジア | 2,243 | 49 | 2.2% |
| 咽頭淋菌 | 2,198 | 101 | 4.6% |
| 咽頭マイコプラズマ(2菌種) | 2,073 | 109 | 5.3% |
| 咽頭ウレアプラズマ(2菌種) | 2,096 | 119 | 5.7% |
| 咽頭マイコプラズマ・ウレアプラズマ4菌種のいずれか | 2,011 | 192 | 9.5% |
| 梅毒(TP抗体・血液) | 1,577 | 55 | 3.5% |
のどの検査はうがい液で行います(クラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマ)。検査を受けた方の約11人に1人が、咽頭のマイコプラズマ・ウレアプラズマ4菌種のいずれかで陽性でした。
性器(尿)の陽性率
| 検査項目 | 検査数 | 陽性数 | 陽性率 |
|---|---|---|---|
| クラミジア(尿) | 2,603 | 349 | 13.4% |
| 淋菌(尿) | 2,415 | 150 | 6.2% |
| マイコプラズマ(尿・2菌種) | 2,327 | 198 | 8.5% |
| ウレアプラズマ(尿・2菌種) | 2,398 | 324 | 13.5% |
| マイコプラズマ・ウレアプラズマ4菌種のいずれか(尿) | 2,235 | 423 | 18.9% |
尿の検査では、クラミジアが13.4%(約7人に1人)、マイコプラズマ・ウレアプラズマ4菌種のいずれかが18.9%(約5人に1人)と、のどよりも高い陽性率でした。マイコプラズマ・ウレアプラズマについて詳しくはマイコプラズマとはの解説記事をご覧ください。
年別の推移
| 検査項目 | 2024年(7/13〜) | 2025年 | 2026年(〜8/31) |
|---|---|---|---|
| クラミジア(尿) | 14.9%(503件) | 13.8%(1,178件) | 12.1%(922件) |
| 淋菌(尿) | 6.9%(467件) | 6.1%(1,090件) | 5.9%(858件) |
| 4菌種いずれか(尿) | 18.6%(413件) | 18.4%(1,035件) | 19.8%(787件) |
| 咽頭クラミジア | 2.1%(425件) | 1.3%(977件) | 3.2%(841件) |
| 咽頭淋菌 | 3.7%(405件) | 4.7%(974件) | 4.9%(819件) |
| 4菌種いずれか(咽頭) | 9.1%(353件) | 8.7%(916件) | 10.8%(742件) |
| 梅毒(TP抗体) | 4.6%(324件) | 3.2%(741件) | 3.1%(512件) |
年をまたいだ大きな変動はなく、いずれの年も尿のクラミジアと4菌種いずれかが高い水準で推移しています。2024年は約半年分(7月13日以降)、2026年は3か月分(3月31日まで)の集計のため、件数が少ない点にご注意ください。
性器(尿)と咽頭の併存感染(両院・6項目)
尿(性器)と咽頭(うがい液)の両方を検査した検体を突合し、「片方だけに感染しているのか、両方に感染しているのか」を集計しました。厚生労働省が紹介している「性器に淋菌が感染している人の10〜30%はのどにも感染していた」(日本性感染症学会「性感染症診断・治療ガイドライン2020」)と同じ指標にあたります。
⚠️ この表だけは川崎院・上野院の両院合計です(本ページの他の数値は上野院のみ)。菌種によっては該当検体が少なくなるため、分母を大きくして精度を確保する目的で両院をまとめています。
| 検査項目 | 尿と咽頭の 両方を検査 | 尿が陽性のうち 咽頭も陽性 | 咽頭が陽性のうち 尿は陰性 |
|---|---|---|---|
| クラミジア | 4,221件 | 37/587件(6.3%) | 37/74件(50.0%) |
| 淋菌 | 4,032件 | 66/263件(25.1%) | 122/188件(64.9%) |
| マイコプラズマ・ジェニタリウム | 3,748件 | 8/197件(4.1%) | 43/51件(84.3%) |
| マイコプラズマ・ホミニス | 3,745件 | 7/142件(4.9%) | 143/150件(95.3%) |
| ウレアプラズマ・パルバム | 3,789件 | 48/594件(8.1%) | 137/185件(74.1%) |
| ウレアプラズマ・ウレアリティカム | 3,793件 | 4/112件(3.6%) | 35/39件(89.7%) |
| 6項目の合算 | — | — | 517/687件(75.3%) |
集計期間: 2024年7月13日〜2026年8月31日/川崎検査クリニック川崎院・上野院の実測値
のどの感染が見つかった検体の75.3%は、尿が陰性だった
6項目を合わせると、咽頭が陽性だった687検体のうち517検体(75.3%)で尿(性器)は陰性でした。のどの感染が見つかった方のおよそ4分の3は、尿だけを調べていたら陰性と判定され、感染に気づけなかったことになります。全6項目で過半数(50.0%〜95.3%)がこの状態です。
のどに感染しても症状が出ないことが普通なので、症状の有無でも判断できません。オーラルセックスに心当たりがある場合は、尿(性器)とうがい液(咽頭)の両方を調べておくことをおすすめします。どちらも同じ受診時にまとめて採取でき、のどは専用の液体で約30秒うがいをするだけです(綿棒でのどをぬぐうことはありません。のどのHPV検査をご希望の場合のみ綿棒での採取になります)。
なお、淋菌の「尿が陽性のうち咽頭も陽性」25.1%は、厚生労働省が紹介している10〜30%という報告の範囲に収まっています。上野院のみで集計しても20.9%(川崎院は25.8%)で、いずれもレンジ内でした。「咽頭が陽性のうち尿は陰性」も上野院のみで55.2〜100%と同じ傾向です。
データの読み方
「マイコプラズマ・ウレアプラズマ4菌種のいずれか」は、マイコプラズマ2菌種・ウレアプラズマ2菌種の4項目すべてを検査した方のうち、いずれか1つ以上が陽性だった割合です。同じ方が複数の項目で陽性になることがあるため、各項目の単純な合計とは一致しません。
ウレアプラズマなどは常在菌として存在する場合があり、陽性=直ちに治療が必要というわけではありません。治療の要否は症状などを踏まえて医師が判断します。
梅毒のTP抗体検査は、過去に感染して治療を終えた方も陽性になることがあります。治癒の判定にはRPR定量検査を用います。
この数値には症状のない方が多く含まれています。当院には定期検査・スクリーニング目的で受けられる方が多く来院されるためです。したがって症状が出ている方に限れば、陽性率はこの数値よりも高くなります。逆に、心当たりのない一般の方の保有率と比べれば、この数値は高く出ます。ご自身の状況に当てはめるときは、症状の有無で見え方が変わる点にご注意ください。
いずれの数値も当院で検査を受けた方のうち陽性だった割合であり、1回の行為で感染する確率ではありません。また一般人口の有病率とも異なります。
集計方法
- 集計対象: 川崎検査クリニック上野院で受け付けた検体
- 集計期間: 2024年7月13日〜2026年8月31日(検体受付日ベース。年別の区切りも検体受付日の暦年)
- 検査数はのべ件数です(同じ方が複数回受診した場合はそれぞれ数えます)
- 「4菌種のいずれか」は、4項目すべてを検査した検体のみを母数としています
- 個人を特定できる情報は含まれません
- データは四半期ごとに更新します(今回: 2026年8月31日時点。次回: 2026年12月31日時点を2027年1月に反映予定)
- 「性器(尿)と咽頭の併存感染」の表のみ川崎院・上野院の両院合計です(分母を大きくして精度を確保するため)。同一検体を検体番号で突合し、尿と咽頭の両方を検査した検体だけを母数としています。片方しか検査していない検体は除外しています
よくある質問
当院(上野院)の実測では、検査項目によって約2〜19%です。尿の検査ではマイコプラズマ・ウレアプラズマ4菌種のいずれかが18.9%(約5人に1人)、クラミジアが13.4%、のど(咽頭)では4菌種のいずれかが9.5%でした。いずれも当院を受診された方の集計値であり、一般の人口における感染率ではありません。
あります。性感染症には自覚症状が出にくいものがあり、症状がない方でも感染の機会があれば検査で陽性となる場合があります。不安な行為があった場合は、症状の有無にかかわらず検査を受けることをおすすめします。
HIV・B型肝炎・C型肝炎・HPV以外の項目は当院で治療が可能で、陽性が確認された場合は当日中に院内処方で治療薬をお渡しできます。HIV・B型肝炎・C型肝炎・HPVは精密検査や継続的な管理が必要となる場合があるため、専門医療機関へのご紹介となります。
そうとは限りません。当院で尿と咽頭の両方を検査した検体を突合したところ、咽頭が陽性だった687検体のうち517検体(75.3%)で尿(性器)は陰性でした。のどだけに感染しているケースが4分の3を占めるため、尿の検査だけでは気づけません。のどに感染しても症状が出ないことが普通なので、症状の有無でも判断できません。
オーラルセックスに心当たりがあるなら、尿(性器)とうがい液(咽頭)の両方をおすすめします。当院の実測では、咽頭が陽性だった検体の75.3%は尿が陰性で、尿だけを調べていたら気づけないケースでした。どちらも同じ受診時にまとめて採取でき、のどは専用の液体で約30秒うがいをするだけです。綿棒でのどをぬぐうことはありません。
当院での検査のご案内
上記の項目はいずれも当院で検査できます。クラミジア・淋菌・マイコプラズマ・ウレアプラズマ(尿・うがい液)・梅毒(TP抗体)・HIVの6項目は、13:00までの検体採取で最短当日19時頃に結果をお知らせします。検査項目と料金の詳細は検査料金・検査メニューをご覧ください。
検査をご希望の方は事前Web問診にご回答のうえ、予約不要でご来院ください。
このデータの引用について
本ページの数値は、出典(川崎検査クリニック上野院・本ページURL)を明記のうえ、数値を改変しない形であれば引用いただけます。
記事監修
最終更新日: 2026年9月14日


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